今回は、K−POPアーティストとして数々の偉業を成し遂げる「BTS(防弾少年団)」のことを知らないと言う人に向けて、アレやコレやを分かりやすく紹介していきます。
専門用語等はなるべく使わず、使う場合は同時に解説していきますので、K−POP事情や音楽業界に詳しくない人も安心して見ていってください!
そもそもBTS(防弾少年団)とは?
2013年デビューの7人組男性ヒップホップ(アイドル)グループ。
世界を股にかけ活躍するK−POPアーティスト。ハイレベルなパフォーマンス(ダンス・歌唱力・音楽性など)が評価され、2018年のリリースアルバム『LOVE YOURSELF 轉 'Tear'』にて、アジア圏としては初の「Billboard 200(週間アルバムチャート)」で1位を獲得。
また、ビルボードの人気アーティストランキング「Artist 100」においても、5週連続1位となる快挙を樹立。これらの貢献が認められて、韓国政府から最年少で「花冠文化勲章」を受賞しています。
歌詞の内容は、等身大の自分をさらけ出すような内容が多く、SNSや動画発信サイトなどを発信源としたグループコンテンツも非常に豊富です。これらが現代の若者達の心を掴み、BTSの世界的ヒットを支えています。
因みに、BTSはよくK−POPアイドル的な扱いを受けていますが、純粋なアーティストとして見られることも多いです。(日本で例えるならジャニースよりEXILEに近いイメージです)
「ところでBillboard(ビルボード)〇〇位とかって…実際にすごいの?」
結論から言うと、めちゃめちゃ凄いです!
アメリカや世界的に最も権威のある音楽情報誌である「Billboard」が発表するランキングで、100年以上の歴史がありアーティストの人気を示す指標の1つとしてよく用いられます。
数々の種類のチャートが存在しますが、最も有名なものが「Hot 100」(1週間のシングル曲のうち上位100曲を扱う)「Billboard 200」(1週間のアルバム曲のうち上位200曲を扱う)の2つ。
集計方法は複雑で、単純な「CD売上枚数・ダウンロード数」に加え、「ストリーミング再生数・ラジオでの再生数」などをそれぞれのポイントとして集計し、合計のポイント数でランキングを算出しています。
※時代によってポイントの比率(CD売上・ラジオでの再生数・ストリーミング再生などのうちで何を重視するか)は変更しており、2020年現在では、ほとんどのチャートでSpotify、Apple music、YouTubeなどのサービスも重要視されています。
「オリコンやグラミー賞とビルボードはどう違うの?」
簡潔に説明すると、オリコンチャートは、日本の音楽業界で最も権威のあるランキングですが、世界的にはあまり重要視されていません。
両者ともにあらゆる要素の合計ポイントでランキングを算出していますが、最も大きな違いは、オリコンチャートがCD売上数を重視するのに対し、ビルボードチャートがCD売上数以外を重視する点です。
グラミー賞とは、「音楽界で最も権威・栄誉ある賞」の事。NARAS会員(音楽業界人のみで構成された会員)が芸術性・技術・総合的に優れた楽曲・アーティスト等を選考するというもので、主要4部門の他に80部門ほどあります。
オリコンやビルボードとの大きな違いは、NARAS会員(音楽業界人のみ)が選考するという点と、選考基準は明らかにされていない点です。
グループ名の由来
まず名称・呼称として、BTS(ビーティーエス)・防弾少年団(ぼうだんしょうねんだん)・BangTanSnyeondan(バンタンソニョン)・バンタンなど存在します。
そして、彼らを知らない人にとっては「防弾少年団?どういう意味?」「結局なんて呼べばいいの?」「名称が多くて紛らわしい…」等と感じてしまう人も少なくないはずです。
しかし、心配は無用です!!意味さえわかれば実に単純明快。
防弾少年団とは、「10代20代などに向けられる抑圧や偏見を受け止め自分たちの音楽を守り抜く」という彼らの音楽性や決意を示した意思表示であり、グループ名の由来です。
次にBangTanSnyeondan(バンタンソニョン)とは、単純に防弾少年団の韓国語読みの事で、「おはよう=Annyeong(アンニョン)」と同じ事です。
因みに分解すると、Bang (防)Tang(弾) Snyeondan(少年団)になり、ファン倶楽部ないしファンのことを軍隊の意で「ARMY(アーミー)」と呼びます。
これは防弾チョッキ(つまりBTS)と軍隊(つまりファン)が常に共にある事から名付けられました。
さて、ここまで来ると勘のいい方はお気づきでしょうが、BTSはこれらの頭文字で、バンタンは防弾少年団の韓国語発音である「バンタンソニャン」の略称です。
2017年より正式に「BTS」に改名している彼らですが、個人的なイメージとして昔からのファンからは「バンタン」、比較的最近のファンからは「BTS(ビーティーエス)」と呼ばれている気がします。
ですので、彼らの事を「バンタン」と呼べば一気に通っぽくなりますよ!笑
結局BTS(防弾少年団)の何がすごいの?
BTSが他のK−POPアイドルと比較して、特に凄いという3点を以下にまとめました。
- 韓国の3大事務所(SM、YG、JYP)に所属していない
- 韓国語の歌詞のまま音楽性を評価され欧米にヒット
- 「Billboard 200」でアジア人初の1位を記録
最初に断っておくと、「作詞作曲を行っている」「歌唱力・ラップ・ダンスのレベルが高い」等はもちろん凄いのですが、今やK−POP界においては特別珍しい事でもないので省いています。
順を追って説明していきます。
韓国の3大事務所に所属していない
韓国では音楽業界に絶大な影響力を持つ3社(SM、YG、JYP)があります。
これら3社に所属するタレントは、デビュー前からグローバル展開を視野にいれた教育をされており、さらに徹底的なレッスンに加え、プライベートの言動・行動に至るまで叩き込まれます。そして、何より力強いバックアップを得ることができます。
つまり、裏を返せばミュージシャン・アーティストにとって、これら3社に所属していない事は、韓国音楽界ひいては音楽活動全般において、非常に不利になるのです。
にも関わらず、BTSはこの逆境を跳ねのけ(いわゆる事務所パワーなしに)グローバルな舞台で、見事に活躍しているのです。
韓国語の歌詞のまま音楽性を評価され欧米にヒット
通常K−POP業界では、グローバルな展開を視野にいれて活動する際は、韓国語の他に言語を変えた楽曲を別に収録します。(よくある〇〇JP−verなどがこれに当たります)
しかし、BTSの場合はEng−verなどをの曲は一切存在しないにも関わらず、韓国語のままヒットするに至っているのです。
これは、アジア人として人種的背景をも乗り越えたBTSの隠れた功績ともいえるでしょう。
「Billboard 200」でアジア人初の1位を記録
最近では、K−POPのドリームチームともいえる「superM」がビルボードの主要チャートを独占する華々しい活躍を飾っていますが、それもこれも下地があってからこその出来事。
そして、昨今の欧米でのK−POPブームを巻き起こした立役者こそ、BTSなのです。
BTS活躍以前からブームの予兆の様なものはありましたが、彼らが「Billboard 200」で1位に輝いた瞬間こそ、K−POPが本格的に欧米で認められた瞬間であり、本格的ブームの始まりなのです。
因みに、Billboard主要チャート(「hot 100」)で日本人が1位に輝いたのは、後にも先にも1961年リリースの坂本九「sukiyaki」のみなので、今のK−POPブームがいかに凄まじいか分かりますね。
メンバー紹介
いきなり「マンネライン」「ヒョンライン」と言われても、意味がわからない方も多いと思いますが、ファン達の間でよく使われる単語なので先に紹介しておきます。
マンネライン・・・メンバー内の年下メンバー。JIMIN、JUNGKOOK、Vの3人。
ヒョンライン・・・メンバー内の年上メンバー。RM、J−HOPE、SUGA、JINの4人。
マンネライン
JUNGKOOK(ジョングク)
本名:JEONーJUNGKOOK
年齢:22歳
生年月日:1997年9月1日
身長:178cm
ポディション:メインボーカル
メンバー最年少のいわゆるマンネ(末っ子)。
幼い頃はテコンドーを習っており、運動神経は抜群でラップ・ダンス等もそつなくこなします。そのルックスゆえBTSの中でも特に人気のメンバーです。
ニックネームは、「うさぎ」「黄金マンネ」…など様々。
性格は、情熱的でプライドが高く人見知りな一面もあると本人は語っています。
V(テテ)
本名:KIM−TAEHYUNG
年齢:24歳
生年月日:1995年12月30日
身長:178cm
ポディション:サブボーカル
芸名はVで活動していますが、ファンからは専ら「テテ」の愛称で親しまれ、Vの名前はあまり浸透しています。因みに、性格はとにかく天然。
(ジョングクと同じく)そのルックスゆえ1位を争うほどの人気メンバーで、その人気はK−POPファンだけにとどまらず、ドラマ界でも活躍しています。
JIMIN(ジミン)
本名:PARK−JIMIN
年齢:24歳
生年月日:1995年10月13日
身長:173cm
ポディション:メインダンサー
フェミニンで中性的な顔立ちから「可愛い系」と思われがちですが、ステージに上がれば一変。妖艶な雰囲気で会場を虜にする様からBTSの「魅力」担当ともいわれています。
性格は、シャイですが努力家でメンバー思いな一面もあり、ダンスの腕はメンバー内でも1.2を争うほどの腕前です。
ヒョンライン
JーHOPE(ジェイホープ)
本名:JUN−HOSEOK
年齢:25歳
生年月日:1994年2月18日
身長:178cm
ポディション:メインダンサー
高校時代からダンスでその名を轟かせたダンサーで、BTSの中でもダンスの腕前はNo.1と言われる事が多いです。ニックネームは「ホビ」「ホソク」など。
性格は、真面目でとにかく明るく周りに元気を与えるような存在。芸名の「ホープ」は文字通り「希望」を表しています。
SUGA(シュガ)
本名:MINーYOONGI
年齢:26歳
生年月日:1993年3月9日
身長:174cm
ポディション:リードラッパー
シュガの芸名は「白い肌」や「甘い笑顔」に起因するもので、BTSのほぼ全ての楽曲の作詞・作曲に携わっています。
そのプロデュース能力は誰もが認めるほどの実力で、あらゆるところからオファーが絶えないそうです。典型的なインドア派ので、「対人恐怖症」を克服した過去を持ちます。
JIN(ジン)
本名:KIM−SEOKJIN
年齢:27歳
生年月日:1992年12月4日
身長:179cm
ポディション:サブボーカル
BTSの最年長メンバーですが、おふざけが大好きな一面からイジられ役になる事も。
また、鏡を見ることが大好きでナルシストな一面もあります。
その一方で、食へのこだわりも非常に強く、頭脳明晰でもあるという何ともキャラの濃いメンバーです
RM(アールエム)
本名:KIM-NAMJOON
年齢:25歳
生年月日:1994年9月12日
身長:181cm
ポディション:メインラッパー
BTSのリーダーであり、頭脳明晰である彼は「MENSA会員」もびっくりのIQ148を誇ります。そんなRMにとって英語はお手の物。何と海外ドラマを見ただけで習得したそうです。
余談ですが、彼の愛称であった「ラップモンスター」としてのイメージが強いため、RMに改名後もその芸名はあまり根付いてはいません。
人気曲
DNA
YouTube 再生数 9.1億
2017年リリースアルバム『LOVE YOUR SELF 承 ‘her’』のリード曲。
アメリカ進出のきっかけになった曲であり、BTSの全楽曲中で最もストリーミング再生されているMV。
Boys with Luv
YouTube 再生数 6.8億
最も売れたアルバム「Map of the soul:Persona」の2曲目に収録されたタイトル。
24時間で7460万回再生され、BLACK PINKの持つ「24時間で最も再生されたMV」の記録を塗り替えた。
血、涙、汗(Blood Sweet & Tears)
YouTube 再生数 5.3億
2016年リリースアルバム「WINGS」のリード曲。
日本で人気に火がつく原因となったタイトルで、オリコンランキング1位も獲得している。
Fake Love
YouTube 再生数 6.4億
2018年リリースのシングル「FAKE LOVE/Airplane pt.2」に収録されたタイトル。
ファンからの人気も高く、2019年の「FNS歌謡祭」にも同曲で出演しています。
Spring Day
YouTube 再生数 2.9億
2016年リリースアルバム「WINGS」に収録されたタイトル。
ファンからの根強い支持を受け、2018年のファンが選ぶ人気曲トップ50にて1位を獲得。
問題行動
このように偉業を成し遂げてきたBTSですが、彼らを語る上で欠かすことのできないのが彼らの数々の問題行動。中でも最も有名なのが「ナチス問題・原爆Tシャツ事件」です。
いまさら歴史の勉強を兼ねて振り返る気は毛頭ありませんが、とにかくこれらの問題はデリケートで、知らなかったで済まされるものではありません。
例えば、あるサッカー選手のゴールパフォーマンスがナチスを想起させたとして厳しい罰金や何試合かの出場禁止処分に課せられたり…。
言い出せばキリがないのですが、とにかくこれらの問題は世界的にも最重要タブーで、
BTSのような今や世界的に影響力を持つグループが発信したと言う事実は、軽率かつ浅慮だったと言わざるを得ません。(IQ148とは一体…)
もちろん彼らが3大事務所の人間であれば、こういった言動・行動はとらないように教育されるのでこういったことにはならなかった筈ですが…
まあ、過ぎた事をあまりグダグダ捲し立てても仕方ないのでこの辺にしておきますが、今後はわざわざ敵を作るような行動・言動は控えた上で、純粋に音楽活動に精を出していただきたいですね!
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